2022年7月20日水曜日

▢▢ 7話「BCP(事業継続計画)とは、防災+減災+復旧」

従来からの「防災」は災害を防ぐことですが、人の英知では100%の対応は不可能。想定を行ってはみたものの結果として「想定外だった」といつも言われることが多いようです。

そこで全ての災害ではなく消失しては困る”ボトルネック”事業に絞り込み、ある程度の被害も許容しつつ全体としては被害を最小限に抑える”減災”が大切。

そこから”防ぐ・減ずる”の次の発想として、”復旧”に取組む体制が求められる。これがBCPであり、単純な防災との違いです。

防災+減災+復旧の具体的事例
このような事例があります。A社は海沿いの埋め立て地に立地する企業。B氏は社長の命で災害に対応する取組責任を任ぜられました。優秀なB氏は災害を防ぐ様々な施策を行い、わずか半年の短期間で完成させました。あとは願わくばこのまま災害が発生しないこと、であった。

しかし”災害は忘れた頃にやってくる”の言葉の通り、突然の地震が発生し、津波そして液状化現象が生じました。会社は少しの被災を受けたが、ほぼ”防災”が有効に働いた。しかし、会社は2週間近く事業活動がストップしてしまった。なぜか?

液状化現象により物流機能が働かくなったからです。また埋め立て地特有の理由で社員が出社できない事態に陥ってしまった。B氏は事業所の”防災”には取り組んだが、事業継続を妨げる2次災害の想定やそこからの復旧活動を行うことで、”いつもと同じ事業活動”が確保できたはずです。


弊社では、
持続的企業経営[SEM]の実現を、BCPサポートを通じ実現いたします。
BCP作成・アップデート・更新のサポート、あるいはセミナーや研修等で啓発活動をしています。
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最後までお読み頂きありがとうございます。

2022年7月2日土曜日

▢▢6話「事業継続計画(BCP) と防災計画の違い」

防災活動=BCPと理解している場合が少なくない

論から申し上げると、
防災計画は「災害原因究明とその対策を施すことで、人や建物を守ること」が重要、事業継続計画(BCP)は「サプライチェーンを含めて中核事業の中断を防ぎ、かつ復旧に向けた取り組みを行うこと」が重要となります。

確かに厳密な意味での”BCPの発動”は重大なインシデント(出来事)に至った場合に限られているので、実際はそれ程頻繁に発動されるものではありません。多くの関心が勢い“防災計画”に向くのも当然のことと言えるでしょう。その結果、防災計画の色が濃いBCPができあがる場合もあります。

■事業継続計画(BCP)だからこそ、“戦略性”が求められる
もう一つ重要な事は、企業が災害から生き残り続けるため、BCPには戦略的要素が求められると言う事です。たとえば全ての事業に均等に対応することは経営資源の限界から見ても不合理であり、事業のトリアージと言う戦略性が必要となります。

■共通の基本的目標は「人命の安全確保・物的被害の軽減」
いずれにしても忘れてはならないのが、「人命の安全確保・物的被害の軽減」であり、BCP策定における基本方針の根幹となるものであると言うことです。

兵庫県では、台風シーズンに備え「高潮氾濫発生情報」の運用が始まりました。
沿岸部の工場が立ち並ぶエリアなどでゼロメートル地域が多いので兵庫県CGハザードマップで是非チェックしておいてください。

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