2022年11月1日火曜日

▢▢12話 韓国の事故を教訓に(胸骨圧迫による心肺蘇生)

■ 10月29日(土)に起きた韓国でのハロウインの事故でたくさんの方が圧死で亡くなりました。この場を借りて謹んでご冥福をお祈りします。
事故発生当初は「将棋倒しで50人心肺停止」と報道されていました。しかしニュースの映像では胸骨圧迫(心臓マッサージ)を施しながらも残念ながら154名の方が亡くなりました。

■1995年の阪神淡路大地震では、亡くなった約5500人のうち、77%にあたる4224人が家屋や家具の倒壊による圧死でした。このほかにも、2005年のJR福知山脱線事故では、約100人が亡くなりましたが、このうち先頭車両では圧死が多かったといわれています。圧死とは「胸が圧迫されると全身を循環している血液が心臓に戻りにくくなり心臓に必要な酸素と栄養が供給されなくなるため、心停止が起こること」です。
このように数百人の人が一度に亡くなる事故はそう多くないでしょうが、ほかにも企業において労災事故でも圧死のケースは珍しくなく、決して稀なものではないそうです。(BCP的にはいつでもどこでも起きる可能性があるのです)

■今回の韓国での事故では多くの救助者にあっては胸骨圧迫と言う作業が初めてで、”見よう見まね”であったと思われます。しかし心肺停止した人を医療機関まで移送するまでの間の胸骨圧迫(心臓マッサージ)により救われる命もあります。それができなかったことも被害者が増加した原因ではないでしょうか。。。

■もし自分の属する組織(事務所・工場)で突然の事故の発生や多数のけが人が出たり、キーパーソンが倒れた場合を想像すると、的確な行動がとれるか不安があります。
当然これらも”事業継続”に影響してきます。特に危険物を扱う企業の場合は最悪を想定した取組が必要です。
被害が少なければ事業の停止期間がより短くなる可能性があります。

■事前の防止は大切ですが、起きてからの対応も重要です。今回のような場合、まず事前に下の手順を知っておくことは緊急時の余裕ある行動に結びつきます。その上で実地の訓練をしましょう(慣れていないと正直結構戸惑います)

なお胸骨圧迫法については”youtube”で多くの動画がアップされていますから参考にしてみてください。手順は以下の通りです。とっさにできますか?

1.周りの安全確認と確保(2次被害の防止)
2.対象者の意識の有無を確認
3.協力者を集め、救急車・AEDの手配
4.対象者の呼吸確認
5.胸骨圧迫の実施
6.AED実施


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